成行注文は、価格を指定せずに「すぐ買う」「すぐ売る」注文です。約定しやすい一方で、実際の価格が注文前に見ていた価格からずれることがあります。
暗号資産は銘柄や時間帯によって板の厚みが大きく変わります。成行注文は便利ですが、板が薄い状態では想定より不利な価格で約定する可能性があります。
成行注文で起きやすいこと
買いの成行注文では、板に出ている売り注文を安い順に約定していきます。最良価格の数量だけで足りなければ、さらに高い価格の注文まで約定します。
売りの成行注文では逆に、買い注文を高い順に約定していきます。数量が足りない場合は、より低い価格まで約定が進みます。
この結果、表示されていた最良価格よりも平均約定価格が不利になることがあります。これが スリッページ です。
リスクを小さくする確認ポイント
成行注文を使う前に見るべきポイントは次の通りです。
- 注文金額に対して板の数量が十分にあるか。
- 平均約定価格が最良価格からどれくらい離れそうか。
- taker 手数料を含めた実効コストはいくらか。
- 販売所で買う場合のスプレッドと比べてどうか。
- 相場急変時ではないか。
価格を指定したい場合は指値注文も選択肢になります。ただし、指値注文は希望価格で必ず約定するとは限りません。
少額でも確認したほうがよい理由
少額取引では、スリッページの金額は小さく見えることがあります。それでも、どの取引所の板が薄いか、どの銘柄で差が出やすいかを知っておくと、金額を増やす前に失敗しにくくなります。
特にアルトコインは、BTC よりも板が薄い場合があります。同じ 10万円の注文でも、銘柄や取引所によって価格ずれの出方が変わります。
実際に確認する
取引コスト計算(板シミュレーター) では、成行注文の想定平均約定価格、手数料、スリッページ、約定明細を確認できます。金額を 10万円、50万円、100万円のように変えてみると、板の薄さによる違いが見えます。
流動性の集中先も見たい場合は、BTC/JPY の出来高シェア で、取引が集まりやすい取引所を確認できます。